ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚

ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚

『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』は、2003年12月11日にコナミから発売されたPlayStation 2用のシミュレーションRPGです。水木しげる氏の代表作『ゲゲゲの鬼太郎』を原作としたキャラクターゲームであり、生誕80周年記念作品の一つとして、PlayStation、ゲームボーイアドバンスの3機種で同時発売されました。

ゲームの特徴

本作は、テレビアニメ版ではなく漫画版の『鬼太郎』を原作としている点が大きな特徴です。登場する妖怪のキャラクターデザインは原作版に準拠しており、水木漫画独特の雰囲気が忠実に再現されています。鬼太郎の髪の色が灰色に近いなど、細部にまでこだわったデザインが、往年のファンには嬉しいポイントです。

ゲームシステムはシミュレーションRPGであり、初期の『スーパーロボット大戦シリーズ』を制作していたウィンキーソフトが制作協力として参加しているため、戦略性の高いバトルを楽しむことができます。ユニットの向きの概念など、『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』のシステムを彷彿とさせる要素も盛り込まれています。

あらすじ

舞台は21世紀の日本。人間社会同様に、妖怪社会にもIT革命の波が押し寄せていました。妖怪パソコンや妖怪携帯電話が普及し、妖怪インターネットが利用されるなど、ゲゲゲの森も例外ではありません。そんな中、公園で寝ていた子泣き爺が暴漢に襲われる事件が発生。鬼太郎たちは、この事件が赤ちゃん大量誘拐事件と関連していることに気づき、事件の真相を追うことになります。事件の裏には、日本全国の妖怪を巻き込んだ巨大な陰謀が隠されていました。

登場キャラクター

鬼太郎ファミリー

鬼太郎、目玉おやじ、ねこ娘、砂かけ婆、子泣き爺といったお馴染みのキャラクターたちが登場します。これらのキャラクターは、各ステージで強制的に出撃メンバーとして選ばれ、物語の中心となって活躍します。

鬼太郎: 声 - 松本梨香。原作のぐうたらな面は薄れ、アニメ版のような正義感の強い性格となっています。攻守に優れた能力を持ち、頼りになる主人公です。
目玉おやじ: 声 - 熊倉一雄。戦闘には参加しませんが、妖怪に関する深い知識を活かして鬼太郎たちをサポートします。ITに疎く、インターネットや携帯電話に夢中になる仲間たちを叱る場面も。
ねずみ男: 声 - 野沢那智。妖怪携帯電話のセールスマンとして登場しますが、会社の金を使い込んでしまい、一攫千金を狙います。戦闘能力はそこそこですが、敵になったり味方になったりと、原作通りのトリッキーな動きを見せます。
猫娘: 声 - 宮村優子。鬼太郎の幼馴染でねずみ男の天敵。高い機動力を活かして、敵の注意を引き付ける囮役として活躍します。
砂かけ婆: 声 - 堀絢子。防御力は低いものの、砂かけによる遠距離攻撃で活躍します。
子泣き爺: 声 - 穂積隆信。高い防御力を誇りますが、攻撃範囲が狭いため、敵から一方的に攻撃を受ける場面も少なくありません。
一反木綿: 声 - 緒方賢一。飛行能力と高い回避力を持ち、猫娘と同様に囮役として活躍します。
ぬりかべ: 声 - 富田耕生。高い防御力と遠距離攻撃能力を持ちますが、移動力が低いのが難点です。

仲間妖怪

つるべ火をはじめ、特定の条件を満たすことで様々な妖怪を仲間にすることができます。仲間になった妖怪は、鬼太郎によって戦闘中に召喚され、共に戦います。

敵妖怪

ぬらりひょん、バックベアード、ドラキュラといった強敵に加え、本作オリジナルの大妖怪ギーガが登場。ギーガはインターネットを操り、世界中の妖怪を操って日本に攻め込んできます。

人間

本作オリジナルキャラクターの暁光寺ルカは、妖怪好きの少女で、鬼太郎たちと協力して事件の解決に奔走します。

その他の妖怪たち

フランケンシュタイン、ミイラ妖怪、オオカミ男など、様々な妖怪が登場し、物語を彩ります。

『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』は、原作の雰囲気を大切にしつつ、シミュレーションRPGとしての戦略性も楽しめる作品です。鬼太郎ファンはもちろん、SRPGファンにもおすすめの一作と言えるでしょう。

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